今回は、文永堂出版の「畜産学入門」をご紹介します。
ページ数:306p
寸法:21.2 x 15 x 1.8 cm
出版社:文永堂出版
刊行日:2012/6/20
概要
こちらの本は、畜産初学者向けに、ウシやブタ、ニワトリなどの家畜の生産について広く網羅的に紹介・解説しています。
普段家畜に触れることのない初学者向けの本のため、全体を通してカラーのイラストや写真を多用しており、視覚的・感覚的にわかりやすいように工夫されています。
第2章では、乳や肉、卵、毛皮などの畜産物について、その種類と特徴、加工方法について広く簡単に紹介しています。
第3章では、畜産物(乳、肉、卵)の生成・生産される仕組みを解説。
第4章では、飼養管理の基礎となるタンパク質やアミノ酸、ミネラルなどの栄養素について、その性質や働きを紹介。また、各家畜の消化器官についてもイラストで解説しています。章末には、魚粉やマイロ、トウモロコシ、トウフ粕、サイレージなど主に利用される飼料35種類を、写真付きで紹介しています。
第5章では、飼養管理・飼育方法について、牛舎など各家畜の施設・設備の写真を交えて解説。章の後半ではアニマルウェフフェアについて、その考え方や、近年の畜舎・法整備への反映に触れています。
その他、品種改良や衛生管理、経営面からみた畜産など、畜産に関する幅広い内容を抑えており、より専門的に学ぶための下地作りとして有用な一冊でしょう。
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目次
第1章家畜生産の意義と役割……(唐澤豊)
1.家畜とは
- 1)家畜の起源(家畜はどこから来たのか)
- 2)日本にはいつ来たのか
- 3)家畜化の進行と能力の向上
- 4)家畜の種類
2.畜産,畜産学
- 1)日本における畜産の発達
- 2)多様な家畜生産の展開
- 3)畜産の発展を支えた技術(畜産技術史)
3.家畜生産の意義
- 1)資源の循環
- 2)優れた食品の生産(国民栄養における畜産物の重要性)
- 3)生活資材の生産
- 4)医療用資材の生産と畜産
- 5)保健休養機能と家畜
- 6)その他
4.畜産と環境
- 1)物質循環と食物連鎖
- 2)畜産の環境側面
- 3)環境に負荷をかけない畜産
- 4)環境負荷物質の低減化技術
第2章畜産物の利用
1.乳と乳製品……(大谷元)
- 1)乳の種類と乳質
- 2)牛乳および乳製品とその製造法
2.肉と肉製品……(西村敏英)
- 1)肉の種類と品質
- 2)肉の加工と肉製品
3.卵と卵の利用……(水町功子)
- 1)卵の種類と成分,品質
- 2)鶏卵の品質と規格
- 3)鶏卵の加工
4.機能性食品としての畜産物(……水町功子)
- 1)牛乳の機能成分
- 2)鶏卵の機能成分
- 3)食肉に含まれる機能性成分
5.皮,毛,羽毛……(竹之内一昭)
- 1)皮革
- 2)毛
- 3)羽毛
6.医療用器材の生産……(唐澤豊)
第3章家畜の生産機能
1.乳生産……(小原嘉昭)
- 1)乳腺の構造と発育
- 2)泌乳の調節
- 3)乳量,乳成分
- 4)搾乳技術の発達
2.肉生産……(平松浩二)
- 1)家畜の成長の生理
- 2)産肉量に影響する要因
- 3)肉質
3.卵生産……(森誠)
- 1)産卵生理
- 2)産卵を制御する要因
第4章栄養と飼料
1.栄養,栄養素,栄養学……(唐澤豊)
- 1)栄養,栄養素
- 2)栄養学
2.栄養素の化学……(祐森誠司)
- 1)タンパク質,アミノ酸
- 2)炭水化物
- 3)脂質
- 4)ビタミン
- 5)ミネラル
3.採食,消化,吸収……(祐森誠司)
- 1)採食(摂食),家畜の消化器
- 2)栄養素の消化と吸収
4.栄養素の代謝……(小林茂樹)
- 1)タンパク質の代謝
- 2)エネルギーの代謝
- 3)飼料エネルギーの分配
5.栄養素要求量と飼養標準……(山崎信)
- 1)栄養素要求量の求め方
- 2)飼養標準の役割
6.飼料
- 1)飼料とは……((1)~(2)唐澤豊,(3)米持千里)
- 2)栄養価の評価とその方法……(唐澤豊)
- 3)飼料の自給率と輸入……(唐澤豊)
- 4)飼料資源……(唐澤豊)
- 5)飼料作物と牧草……(大下友子)
- 6)飼料の加工と貯蔵……(大下友子)
第5章飼養管理
1.早期離乳と人工哺育……(近藤誠司)
2.飼育設備
- 1)ウシの飼育方式……(近藤誠司)
- 2)ブタの飼育方式(豚舎,飼料貯蔵受入れ施設)……(近藤誠司)
- 3)ニワトリの飼育方式他……松下浩一)
- 4)堆肥舎……(松下浩一)
3.生産と環境……(松下浩一)
- 1)温度管理
- 2)光線管理
- 3)換気量
4.畜産経営の環境対策……(長田隆)
- 1)畜産のもたらす環境負荷
- 2)環境負荷防止対策
- 3)法規制と新たな技術動向
5.アニマルウェルフェアと動物飼育への倫理配慮……(竹田謙一)
- 1)アニマルウェルフェアの定義と基本原則
- 2)アニマルウェルフェア思想の歴史的背景
- 3)アニマルウェルフェアに配慮した畜舎
- 4)アニマルウェルフェアへの誤解と家畜生産
- 5)アニマルウェルフェアと法整備
第6章家畜の品種と改良,増殖
1.家畜の品種……(都築政起)
- 1)ウシの品種
- 2)ブタの品種
- 3)ニワトリの品種
2.遺伝と育種……(万年英之)
- 1)家畜育種の目的
- 2)形質の遺伝
- 3)集団の遺伝
- 4)交配法
3.繁殖
- 1)
- 2)胚移植
- 3)体外受精
- 4)胚操作
- 5)発情周期の同期化
- 6)選抜淘汰
第7章安全な畜産物の生産
1.畜産衛生……(中井裕)
- 1)生産と動物衛生
- 2)感染症とその予防
- 3)衛生管理
- 4)家畜衛生と法規制
2.畜産食品の衛生と管理
- 1)生産製造過程における危害……(横山次郎)
- 2)給与飼料と畜産物の安全性……(米持千里)
- 3)ポジティブリスト制度(米持千里)
3.畜産物の流通管理と安全性の担保……(米持千里)
第8章畜産経営と畜産物の流通
1.世界の中の日本畜産……(小林信一)
- 1)世界の家畜飼養頭羽数
- 2)世界の畜産物消費
- 3)日本畜産の発展と停滞
- 4)日本畜産の発展方向
2.生産の形態と経営……(信岡誠治)
- 1)土地利用型畜産……(草地畜産)
- 2)施設型畜産(舎飼い畜産)
- 3)コンフォート畜産
- 4)有機畜産
第9章家畜飼育の実際
1.養鶏……(菅原邦生)
- 1)コマーシャルヒナ
- 2)ニワトリの栄養と飼料
- 3)飼育形態と施設および設備
- 4)飼育
2.養豚……(伊東正吾)
- 1)ブタの銘柄(各地の銘柄豚作出法)
- 2)飼養形態と施設および設備
- 3)ブタの栄養と飼料
- 4)飼育
3.酪農……(岡本全弘)
- 1)酪農の経営形態と施設
- 2)栄養と飼料
- 3)繁殖生理と交配および分娩
- 4)飼育
- 5)飼育環境と泌乳生理
4.肉牛……(北川政幸・岡野寛治)
- 1)銘柄牛の作出
- 2)肉牛経営のタイプ
- 3)飼育方法と施設および設備
- 4)飼料の種類と給与
- 5)肥育技術
- 6)衛生と病気
5.その他の家畜……(唐澤豊)
- 1)ヒツジ
- 2)ヤギ
- 3)ウマ
参考図書
索引
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